ディオファントスをご存知ですか?代数学の祖ともいうべき存在なのですが・・・名前だけでもなんだか強そで、かっこいいですよね。今回はそんなディオファントスについて、ご紹介します!
ディオファントス(Diophantus、紀元3世紀頃)は、古代ギリシャの数学者です。特に数論に大きな貢献をしたことで知られています。彼の業績は、現代の代数学や数論の基礎を築く重要なものであり、後世に大きな影響を与えました。
ディオファントスは、代数的な思考と記号法を用いた数論的問題の解法を先駆的に示したことから「代数学の父」と呼ばれています。代表作である『算術(Arithmetica)』は、数学史において重要な役割を果たし、特に「ディオファントス方程式」として知られる整数解を求める方程式を体系的に扱ったことが大きな業績です。
ディオファントスの主な業績
1. 『算術』(Arithmetica)
ディオファントスの最も有名な著作が『算術(Arithmetica)』です。この書は数論に関する問題とその解法をまとめたもので、現存するのは13巻のうち6巻のみです。『算術』では、多くの数論的な問題が扱われ、その中にはディオファントス方程式と呼ばれる特殊な種類の方程式も含まれています。
ディオファントスは、こうした方程式の解法において、未知数を用いた代数的な操作を行う方法を確立しました。彼のアプローチは代数的であり、現代代数学の基本に通じる考え方を持っています。
2. ディオファントス方程式の影響
ディオファントス方程式は、後に「フェルマーの最終定理」のような有名な問題の基礎となり、近代の数論研究に大きな影響を与えました。ピエール・ド・フェルマー(1601-1665)は、ディオファントスの『算術』の余白に、自身の定理であるフェルマーの最終定理を記しました。
- フェルマーの最終定理: (n ≥ 3)に整数解は存在しないというフェルマーの主張で、300年以上にわたって数学者を悩ませた問題です。これはディオファントスの研究に強く関連しています。
3. 代数学の先駆け
ディオファントスの数学は、ギリシャ数学における幾何学的なアプローチとは異なり、代数学的な手法を用いたものでした。彼は文字を使って未知数を表し、それらを代数的に操作するという現代に近い方法を用いました。このため、ディオファントスは「代数学の父」とも呼ばれることがあります。
ディオファントスの人生
ディオファントスの人生については、非常に限られた情報しか残っていません。彼はアレクサンドリアで活動したとされ、紀元3世紀頃に生きたとされています。彼の墓碑には、次のような有名な数のパズルが刻まれていたと伝えられています。
「彼の人生の6分の1を少年時代として過ごし、その後12分の1の期間を青年として過ごした。さらに人生の7分の1を独身で過ごし、その5年後に息子が生まれた。息子は、彼の人生の半分を生きた後に亡くなった。そして4年後、彼もまたこの世を去った。」
さてさて、ディオファントスは何歳まで生きたでしょう?
ディオファントスってこんな人
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